『憂世の涕涙』再現実験

片塩論文で、再現実験をしている『憂世の涕涙』を、追試してみよう。こちらはオリジナルを持っていないので、いつものやつを利用する。

そして、同じページをPDFダウンロードしてみる。

これを100%でInDesignに配置してみると、非常に小さい。

Acrobatで計測してみた。書誌では23cmとなっているが、表紙は、

158.74mm。随分縮小されているわけで、158.74/230=0.6901739……。
100/0.69=144.92753……。145%拡大してやればほぼ原寸になるかもしれない。

やってみると、拡大しすぎた様子。論文の実測値、清朝五号の4.63mmを4倍して18.52Qのグリッドを作成してみる。それに合わせても画像が大きいので、1%ずつ下げてみると、142%でピッタリ合った。
だが、一見行間全角に見えるのに合わない、これはグリッドの行間を下げて合わせてみる。


書誌の23cmが、22.54cmということになってしまうが、誤差の範囲か。なら、曲尺一分五厘の(4.545mm=18.18Q)グリッドも作ってみよう。

これに合わせるには139.5%に拡大ということになった。書物の縦寸法22.14cmというのは四捨五入だと22cmなので、誤差の範囲と言えるかどうか……。

緑色は、右端の行と一番上の文字だけテキストを入れてみたもの。18.18Qのイワタ弘道軒清朝復刻版である。五号の追試なのに四号から作ったフォントを使っても意味がないのは重々承知の助である。

あれ、105%拡大って、一体何の話なんだろう。