寒蟬鳴


寒蟬は蜩(ひぐらし)。かなかなかなと鳴く。

セミ仮名漢字変換では「蝉」しか出なかったりする。JIS X 0208の「互換規準29字」のひとつで、第1-第2水準の文字セットに準拠するフォントでは、字形は蝉でも蟬でもよいことになっている(JIS X 0213では、「蟬」を別に符号化しているので許されないことになる)。
また、UCSでは蝉の右上が「ツ」の日本式新字体と、「ソ」の中国式簡体字が同じ符号に統合されている。行草などの手書き書体では「口口」に書くことはありえない。普通は繫がった「ソ」であり、隷書などでは「ムム」となったりする。
キーボードで打って変換して、明朝体で組むのなら、「蟬」が一発で変換できるようにするのが妥当だろう。

もう一つ、「蜩」も明朝体と手書きの字体が一致しない(周の字形)。これらは新旧の字体差ではなく、手書き文字と印刷文字(康熙字典体)との差である。